【司法試験】行政法(R1)

問題

【出典:法務省ウェブサイト (001293666.pdf)】

答案(例)

第1 設問1
●違法性の承継
1.①
(1)
・本件事業認定→収用裁決(法39条1項)→土地収用(法102条)。よって、事業認定は、事業実現のために土地収用を行う目的を有する。
・収用裁決→明渡裁決(法102条)。よって、収用裁決は明渡裁決を目的とする。
(2)この点、任意買収ありえるとの反論が考えられる。
(3)しかし、任意買収は権利取得債権の要件ではない。●検討
よって、本件事業認定と明渡裁決は結合して同一の法効果を有する。
2.②
(1)告知(法26条1項)、公衆縦覧(法26条の2第2項)、周知(法28条の2)
(2)そこで、争う機会があったとの反論が想定される。
(3)しかし、任意買収手続き途中であったため、収用裁決後に争う判断は十分合理的であり、かかる反論は妥当ではない。
よって、手続保障も十分とは言えない。
3.以上より、主張できる。

第2 設問2(1)
●「現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないもの」(行訴法36条)
1.
本件土地の所有権確認訴訟、及び所有権移転登記抹消収用債権つ請求が、争点訴訟として提起しうるとの反論が想定される。
しかし、事業認定の法的効果は失われず、明渡裁決はなされうる。
それに対し、無効が確認されれば、収用裁決はその前提を欠くこととなり(法29条)、Aは土地を失わない。
よって、…にあたる。
2.以上より、提起できる。

第3 設問2(2)
●行政裁量の逸脱・濫用
1.①「道路ネットワークの形成」
(1)必要性がない、又は低い。
(2)それに対し、調査結果
(3)しかし、調査の誤りは事実誤認、人口減少1割や住環境(本件土地・井戸)を踏まえ考慮不尽。
2.②「通行者の安全の確保」
(1)本件土地の自然環境を考慮していない。
(2)それに対し、学術上貴重な生物はいないとの反論が想定される。
(3)しかし、法…に照らし、自然環境であれば足りる。
3.③「地域の防災性の向上」
(1)なっていない。
(2)2mのみ
(3)実例あり。
以上より、逸脱・濫用あり。法20条3号に反し違法。
以上

出題の趣旨

【出典:法務省ウェブサイト (001305186.pdf)】

採点実感等

【出典:法務省ウェブサイト (Taro-公法系科目)】

参考

・「現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないもの」(行訴法36条)は、原告適格の要件である。●メモ(その前にある「者」とは異なり)「もの」だが。
・設問2(1)は相当出来ていなかったとのこと。
・設問2(2)は概ね出来ていたとのこと。

その他

・他ができるところ(基礎)をシッカリと。