【司法試験】商法(H20)

問題

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D985F95B68EAE8E8E8CB196AF8E968C6E89C896DA91E6825096E2>)】

答案(例)

第1 設問1
1.保証債務履行請求
(1)甲社について
保証債務の付従性から、主債務である消費貸借契約の有効性が問題となる。
ア ●「多額の借財」
(ア) ●
(イ) あ:
(ウ) 結論:あたる。
イ 取締役会決議
欠いていることを認定。
(ア) ●無効事由となるか。
(イ) あ:●
(ウ) 結論:無効。しかし甲社には不当利得返債務あり。
(2)乙社について
「多額の借財」にあたるが、全株主ABが承知しており、有効。
ア 利益相反取引
(ア) ●利益相反取引・違反した場合の効力
(イ) あ
(ウ) 結論:乙社の株主はABのみ。よって、有効。
2.株式交換
株主交換無効の訴え(会社法828条条1項)
一応原告適格等の要件につき事実認定。
(1)●無効事由
(2)あ:債権者保護手続(799条1項3号、2項、5項)がない。対価の不当性。特別利害関係人の参加。
(3)結論:

第2 設問2
1.利益相反取引
2.429条
(1)AB
(2)D
3.対乙社
ア 120条
イ 法人格否認
ウ 事実上の取締役
以上

出題の趣旨

【出典:法務省ウェブサイト(<5461726F2D95BD90AC8251824F944E90568E6996408E8E8CB1985F95B68EAE>)】

採点実感等

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D95BD90AC8251824F944E8DCC935F8EC08AB42E6A7464>)】
・ヒアリング
【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D30393031333095BD90AC8251824F944E96AF8E968C6E83718341>)】

参考

・株式交換差止請求(784条の2、796条の2、805条の2)は平成26年改正。
・乙社からの配当金返還もありえるだろうが。問題文からは不要だろう。

その他

・423条(及び847条)は、会社(株主)と役員間。429条は、第三者と役員間(株主も第三者には含まれるが、直接損害についてのみ。間接損害は、423条(及び847条)の問題。だろう。