【司法試験】憲法(H21)

問題

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D8CF696408C6E8169985F95B68EAE8E8E8CB1816A8DC58F4988C4>)】

答案(例)

第1 設問1
1.Xの主張
(1)法令違憲(審査委員会規則8条の合憲性) ●認識:部分社会(大学の自治)も問題になりえたが、書けないだろう。結論、及ぶのだし。
ア.規則による制約形式
●Xの遺伝子治療臨床研究の自由あり。
●指針の趣旨に反し、制裁あり。違憲無効。
イ.研究中止の定め
●人権パターン
違憲無効
ウ.適用違憲
仮に法令合憲だとしても、説明・同意、回復。
違憲無効
2.Y大学側の主張、及び私見
(1)法令違憲
ア.規則による制約形式
(ア)主張:大学の自治
(イ)私見:合憲
(2)研究中止の定め
(ア)主張:専門的技術的判断⇒合理性の基準
(イ)私見:厳格な合理性。専門的技術的だから、ではなく、未知等なので。生命・身体の問題でもあり。
(3)適用違憲
(ア)主張:他の事故の可能性
(イ)私見:折り込み済み。

第2 設問2
1.Xの主張
(1)法令違憲(遺伝子情報保護規則6条)
ア.プライバシー
(ア)●論証
(イ)あ
(ウ)結論:違憲無効
イ.適用違憲(停職処分)
同様に違憲無効
ウ.違憲主張適格 ●このように最後に書く(場合により略す)のが良いだろう。結論、認めるのだから。
2.Y大学側の主張、及び私見
(1)法令違憲
ア.プライバシー
(ア)主張:知る権利は請求権的側面⇒合理性の基準
(イ)私見:パターナリスティックな規制でもある。結論同じ。
あ:合憲(規則6条2項は開示可能としている等から。
イ.適用違憲
(ア)主張:規則に沿う。
(イ)私見:家族であっても同意が必要。合憲
ウ.違憲主張適格
以上

出題の趣旨

【出典:法務省ウェブサイト(<5461726F2D817994BD896694C5817A30308EE591E882CC8EEF8E7C81699153>)】

採点実感等

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D81798A6D92E894C5817A95BD90AC8251825090568E6996408E8E>)】
・ヒアリング
【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D83718341838A8393834F8B638E968A54977688C481698CF69640>)】

参考

・Cの知る権利(21条ではなく13条に基づく)と、家族の自己情報コントロール権
・主張適格は重要と考えている模様。少なくとも当時は。
・漠然姓も問題となりうるが(ただし一般人基準ではない。)。書けない。合憲限定解釈等の理論v.s.理論となりがちだからか。
なお、近時、書かなくて良い?そうだとすると、当時の出題がいまいちだった、ということではないか。
・遺伝子情報という詳細把握困難なものを渡し、大切だから守るよう、と言っても…。というのがあるので、パターナリスティック、という発想がある模様。
・大学の自治との対立を述べるものは少なかったらしい。

その他

・私見は真ん中、で十分(多数派だろう)。真に受ける必要性なし。理由が大切であるに過ぎない。