保全(旭川地裁平成8年2月9日決定)

標記の件、事実の概要は理解しましたが、判旨について質問があります。
【事実の概要】
・X(造船等業者、韓国法人)とY(漁業者、ロシア法人)は、本件船舶の修理請負契約(裁判管轄:韓国釜山高等裁判所)を締結。
・Yが修理代金の支払いを一部しなかったため、残代金分割支払い、及び問題発生時にはロシアの仲裁裁判所において紛争解決することを合意した。
・その後もYが支払いをしなかったため、Xは、本件船舶(@稚内港)の仮差押え命令の申立てをした(@旭川地裁)。
・当該命令、及びその執行に対して、管轄権不存在等を理由にYが異議申し立て。

骨子だけなら、答えられますよ。
【判旨】仮差押命令認可
(下記「民事訴訟法200条」(当時の条文番号)は「民事訴訟法118条」に相当)
・「民事保全法12条1項…本案の管轄裁判所と並んで, 仮差押目的物の所在地を管轄する地方裁判所にも管轄権を認めている…。」
・「前者…本案事件に対する付随性…後者…仮差押えの実効性確保の観点から…。」
・「仮差押命令事件の国際裁判管轄も…同様」
・「…外国裁判所の本案判決により, 将来これに対する執行がなされる可能性がある場合…日本の裁判所に仮差押命令事件についての裁判権が認められる…。」
・「なぜならば, 仮差押えの実効性の観点からは最も妥当である上, 外国…判決…執行…可能性があれば, 本案事件に対する付随性の要請も満たされる…から…。」
・「…保全命令の段階では, …民事訴訟法200条…1号及び4号の要件を一応充たす可能性があれば, 執行の可能性…肯定…。」
・「…韓国の裁判所において将来下される本案判決については, 日本で執行される可能性が存在する…。」
・「…管轄権が認められる…。」
・「…裁判権を否定すべき特段の事情も認められない。」

他にも質問がありますが、またの機会に。