【司法試験】刑法(H21)

問題

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D8C598E968C6E8169985F95B68EAE8E8E8CB1816A8DC58F4988C4>)】

答案(例)

第1 甲の罪責
1.80万円をB社の口座に振り込んだ行為
業務上横領罪(253条)が成立するか。
(1)「業務」
ア規範
イあ
(2)占有 ●預金
ア規範
イあ
(3)横領
ア規範
イあ
気付いた。そこで…
(ア)●論証:間接正犯の意思で教唆(故意ある幇助道具)
(イ)あ:成立(教唆犯) ●120万は不成立(結論はOKだが、因果関係ないことを指摘、等が必要だった、らしい。●方針:無視が現場判断だろう。)
2.乙を自動車のトランクに閉じ込めた行為
監禁罪(220条)が成立するか。
(1)●論証:保護法益
(2)●論証:被害者の承諾
(2)あ
(3)結論:成立
3.匿名電話で警察官を出動させた行為
偽計業務妨害罪(233条)が成立するか。
(1)●論証
(2)あ
(3)結論:成立
4.証拠隠滅罪(104条)

5.罪数

第2 乙の罪責
1.80万円をB社の口座に振り込んだ行為
(1)●論証:片面的幇助
あ:幇助(62条1項)
(2)しかし、…
●論証:身分犯と共犯
あ:単純横領(252条)
2.120万円を引き出した行為
(1)●占有
あ:認められる。
(2)●不法原因寄託 ●検討:甲の占有か、Aの占有か。
あ:成立
以上

出題の趣旨

【出典:法務省ウェブサイト(<5461726F2D817994BD896694C5817A30308EE591E882CC8EEF8E7C81699153>)】

採点実感等

【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D81798A6D92E894C5817A95BD90AC8251825090568E6996408E8E>)】
・ヒアリング
【出典:法務省ウェブサイト (<5461726F2D83718341838A8393834F8B638E968A54977688C481698C598E96>)】

参考

・横領罪に未遂なし。
・横領と背任の区別は書くとしてもサラリで十分、らしい。個別の犯罪の要件吟味こそが重要。
・難しかった、らしい。
・後段は財産犯以外を問う意図だった、らしい。

その他

・監禁・業務妨害についても共犯書くか。