扶養(東京高裁平成30年4月19日決定)
標記の件、事実の概要は理解しましたが、判旨について質問があります。
【事実の概要】
・X(国籍:中国)とY(国籍:日本)は、婚姻し、長女が生まれた。
・その後、Xは、長女を連れて中国に帰国。
・婚姻費用分担の調停不成立、審判手続きに移行。
●原審:国際裁判管轄地は日本(Yの住所地)であり、準拠法は中国法(扶養義務の準拠法に関する法律2条1項)。両当事者から異議なかったため、標準算定方式(日本の家裁で使用)による算定表に基づき、かつ日中の物価水準等の事情を考慮し、分担費用を月額6万円とした。
骨子だけなら、答えられますよ。
【判旨】原審判変更(月額4万7000円へと変更。)
・「扶養義務者であるYは日本に住所がある…日本に管轄がある」
・「準拠法については, 扶養義務の準拠法に関する法律2条1項本文により, 扶養権利者であるXの常居所地法である中国法」
・(扶養義務ありと認定した上で)「自己と同程度の生活を保障する義務」
・「婚姻費用の算定方式が問題…異議を述べなかったので, 標準算定方式」
・「婚姻費用が現在の権利者世帯の生活を保持するため…, 権利者世帯が現実に必要としている費用を算定するのが本来…」・「彼此の相違を反映させるのが相当」
・「日本を100とした場合…70とみるのが相当」・「4万7000円」
他にも質問がありますが、またの機会に。