通則法29条(嫡出でない子の親子関係の成立)

律子

通則法29条について、質問があります。

(嫡出でない子の親子関係の成立)
第二十九条 嫡出でない子の親子関係の成立は、父との間の親子関係については子の出生の当時における父の本国法により、母との間の親子関係についてはその当時における母の本国法による。この場合において、子の認知による親子関係の成立については、認知の当時における子の本国法によればその子又は第三者の承諾又は同意があることが認知の要件であるときは、その要件をも備えなければならない。
 子の認知は、前項前段の規定により適用すべき法によるほか、認知の当時における認知する者又は子の本国法による。この場合において、認知する者の本国法によるときは、同項後段の規定を準用する。
 父が子の出生前に死亡したときは、その死亡の当時における父の本国法を第一項の父の本国法とみなす。前項に規定する者が認知前に死亡したときは、その死亡の当時におけるその者の本国法を同項のその者の本国法とみなす。

ワヴィニー

3つだけなら、答えられますよ。

律子

1.29条1項前段の趣旨は?

ワヴィニー

1.①(嫡出親子関係とは異なり)父母各々との親子関係につき準拠法を選択する必要があること、及び②本国法主義(当事者との密接関係性・法的安定性等)、です。

なお、本項は、事実主義・認知主義のいずれを採用する実質法をも選択対象とします。

律子

2.29条2前段の趣旨は?

ワヴィニー

2.認知を広く認めることによる子の福祉確保(選択的適用)、です。

なお、本項は、認知主義を採用する実質法のみを選択対象とします。

律子

3.29条1項後段・2項後段の趣旨は?

ワヴィニー

3.認知を制限することによる子の福祉確保、です。

律子

他にも質問がありますが、4つ目以降は、またの機会に。

【第23回】 非嫡出親子関係の準拠法

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